今週の人気記事

2019/04/26

マイナス金利について学ぼう


 投資クラスタに居る人は当然のこと、投資とは無縁な人々も聞いたことが有る「マイナス金利政策」、しかしその本質をより正確に理解している人は少ない。これっていったいどーいうことなんだってばよ!ということで調べてみました。本記事ではネットに転がっている情報を基に私が理解した内容についてまとめていきます。間違いがあると思うので予めご了承ください。間違いが有ったらこっそり教えてください。間違ってたらどうしよう。


・法定準備預金と超過準備預金


 なんかの法律で決められているそうですが、「銀行は受け入れている預金の一定比率以上を日銀へ預け入れなければならない」そうです。この一定比率に相当する金額を法定準備預金と言い、それを超える金額については超過準備預金と呼称するようです。

・参考記事 日本銀行「準備預金制度とは何ですか?」

・超過準備預金には金利が付く


 法定準備預金には利息が付きません。しかし超過準備預金には0.1%の利息が発生します。つまり銀行は預金者からいっぱいお金を預け入れてもらい、日銀に預け、超過準備預金でもらった利息から利益を差し引いた額を預金者へ支払うだけで利益が得られる簡単なお仕事だったのです。2015年までは。


・2016年、マイナス金利導入


 しかし日銀は2016年にマイナス金利政策を導入します。これは「2015年の平均残高を超える準備預金に対しマイナス0.1%の金利を課す」という内容です。ここ重要、別に日銀が国債とか一般預金だとかの利息をマイナスにしろと言ったのではありません。勘違いされてる人が多い部分です。



 この政策により、ただ単純に預金を集めていただけで利益を出せていたため企業努力を怠っていた3流銀行は苦しくなりました。集めていた預金の運用先が無くなってしまったからです。真面目に経営努力をし、企業へ融資していた銀行はダメージが少なかったでしょうけど。

 企業努力を怠ってきた怠け者銀行は、今更リスクを取れません。そんなノウハウが有りませんから。なのでとりあえず国債を買っておこうという流れになるのは当然です。


・国債利回りは入札で決まる


 こちらも案外認知されていないようですが、新規発行国債の利回りは入札により決まります。買いたい人が多くなれば利回りが下がります。具体例を見てみましょう。財務省では毎月新規国債の入札状況を公開しています。これを見れば一発で理解できるものと思います。


財務省HPよりキャプチャ

 上記の通り、額面100円/利率0.1%の国債募集1兆6796億円に対し、入札が8兆5126億円と買いたい人が非常に多く、100円の国債が101円61銭で売られるということになります。額面+利息より購入価格が高いため、「国債の利回りがマイナス」になるのです。


・結果、銀行預貯金利息は低くなる


 如何でしょうか、これがマイナス金利の正体です。日銀が銀行に「貸出業務をもっと励め」と強制した結果、営業力が無い銀行が国債を買い漁った、というところです。政府ももっと国債を発行すればいいんです、そうして国債の需要を満たし、適正なインフレ率を維持し続けることが出来れば、そのすべてが国民の利益として反映されるわけですから。


 ちなみに少しくらい国債の発行量を多くしても日本国が破綻したりハイパーインフレになったりはしません。他でもない財務省が大丈夫と言っているので。



・参考記事 Q1、日本国債は暴落しますか? Q2、国の借金で財政破綻しますか?


PVアクセスランキング にほんブログ村

   

    

0 件のコメント:

コメントを投稿