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2019/01/30

為替ヘッジって何ですか?(意訳的解説)


※注意!本投稿は執筆者の主観バリバリな解説です。願わくば鋭い突込みは許してくださいお願いします。

ソーシャルレンディングの海外案件を見ていると時々『為替ヘッジ』なる単語が出てきます。ディープなインデックス投資家の皆様には馴染みの深い単語ですが、ソーシャルレンディングから投資の世界へ飛び込んだ方には「何それ?」という方が多いかと思います。

と、いうわけで、ものすごーくざっくりした表現で、意訳的な解説をしていきます。


まず前提条件として次の内容を「そういうものだ」と思ってください。
・現金の価値は常に変動する、「絶対的なもの」ではない
・金利が一定以上の通貨は、インフレが起きているということだ
・インフレ率に応じて通貨価値が目減りしている
・つまり日本より金利の高い通貨は、日本から見て長期的には通貨価値が減少している
・なので高金利通貨で預金しても、為替変動により日本円預金と同じ金利になっちゃう
・ぶっちゃけ手数料負けする


短期目線で見れば時勢に応じるように激しく上下する為替レートも、長期目線で見れば両国間での経済情勢によって決まってくるそうです。難しく考えなくていいです、そういうものなんだー、くらいの感覚でとらえてください。

※この長期目線で考える人たちの主流派で唱えられているのが「為替ヘッジ不要論」です。金利差による通貨価値毀損とヘッジコスト、外国株式の成長、プレミアムリスク、いろいろな単語が出てくる議論でして、投資初心者からすると「高尚な神学論争」と感じてしまいますが、ちゃんと数式で証明されてるみたいです。私は見てもわかんないんだけど。



で、為替ヘッジについて。これは為替予約とかオプション取引とかで手数料を支払うことによって為替変動リスクを小さくすることです。この為替ヘッジにかかるコストは、両国間の金利差や通貨需要によって決まります。ざっくり言うと「保険料払って円高による損失を補てんしてくれます」みたいな仕組み。(スーパー意訳)
またヘッジコスト以外にも「円安進行による為替変動利益の機会損失」も発生します。


ここまでの仕組みについてはPIMCOジャパンのWebサイトに詳しい説明が載っています。間違いなく私の話よりそちらの方が分かりやすくて正しいので、必ず読みましょう。読んでみてわからなくても別に恥ずかしい事ではありません。100%正確に理解している人の方が少ないです。多分。



前置きが長くなりました。それではこれをソーシャルレンディングに当てはめて考えてみましょう。クラウドクレジットにて定期的に募集が行われている東欧金融事業者ファンドを事例とします。




上記両ファンドは、全く同じ日時、同じ期間、同じ貸付先で運用された商品で為替ヘッジの有無だけが違いとなります。両ファンド募集時の期待利回りは次のようになります。
・ヘッジ無し 9.1%
・ヘッジ有り 7.6%
※運用期間 2017/12/05~2018/12/25 385日

当然ですが前者のファンドはヘッジコストが必要な分、期待利回りが低下しています。しかし、運用中円高が進行し、EUR/JPYが133.5円から125.3円まで下がってしまいました。その結果、以下のような運用成績となりました。
・ヘッジ無し 2.9%(6.2%DOWN!!)
・ヘッジ有り 7.7%(期待値通り)

※詳細は下記リンク先の運用報告書をご確認ください。
     東欧金融事業者支援ファンド39号 運用状況
【為替ヘッジあり】東欧金融事業者支援ファンド43号 運用状況    


無論、逆に円安進行による為替変動益を得たファンドもあります。東欧金融事業者支援ファンド12号の例ですが、円安進行により年率換算38.1%(運用は7ヶ月のため、実際には20.4%の利益)という数字をたたき出しています。

このように、1年という短期の運用かつ株式と違い期待利回りからのブレが少ない債券投資では、為替ヘッジは損失を限定する目的で有効であることが分かります。

私見ですが、用意した資金を一発勝負で全部投資する場合にはヘッジ有りを。少額ずつ定期的に継続投資(相当長期間の継続投資が求められる)する場合にはヘッジ無しでよいのでは、と考えています。(参考 野村證券 | ドルコスト平均法(証券用語解説集)

以上、皆様のソーシャルレンディングライフの参考になれば幸いです。



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※クラウドクレジットで取り扱っている商品は元本保証されない商品であり、投資先が新興国・途上国というカントリーリスクの高い地域です。また予想外の理由による延滞や元本割れも発生する恐れがあります。投資実行前に必ず商品内容を確認し、自己責任において投資してください。

  

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