今週の人気記事

2019/02/13

ソーシャルレンディング リスクオフ 運用資金の代替先 後編


~前回までのあらすじ~
「ソシャレン事業者リスク顕在化で行き場を失ったお金の運用先はどこだ!」
ソーシャルレンディング リスクオフ 運用資金の代替先 前編


本日二本目の投稿になります。一本目はこちら。
SBISLメガソーラーブリッジのネガ要素



・海外債券部門「先進国債券 ETF/インデックスファンド」


 ソーシャルレンディングと言えば不動産関連が多いですが、海外への投資となると債権クラスを外すことはできません。元来ソーシャルレンディングを主力として運用している投資家の多くが「キャピタルゲインよりもインカムゲイン」を重視、というか株式の値動きに疲れてしまい元本変動が少ない運用方法を求めて流れ着いた人が多いわけで。というわけで比較的値動きが少ない債権クラスの検討をしてみましょう。

・米ドル建て社債へ投資する方法 ETFと生債権


 現在アメリカの10年国債利回りが2.6%程度で推移していますので、その利回りを超える債券へ投資しないと為替変動によって金利が相殺されてしまいます。短期目線ではランダムウォークですが、長期目線では「そういう仕組み」になっているのでそういうものだと納得してください。先進国債券インデックスファンドという先進国国債等へ投資する投資信託もあるのですが、これは事実上米ドル&ユーロ定期預金を購入するようなものなので、ドルコスト法による長期積立分散投資か、株式と債券をミックスしたバランスファンドによるリバランスボーナスを受け取るという戦略でないと、イマイチ美味しくないんですよね。


 となると投資先として候補に挙がるのが米ドル建て社債です。生債券と米国籍ETFが有りますが、ソーシャルレンディングと比較した場合、いきなりハードルが八艘飛びレベルで上がっていきます。ちょっとお勧めできないですね。

義経「八艘飛び」 の如くハードルを飛び越えろ!


実は東証上場ETFに米ドル建て社債ETFが2本有ることには有るのですが、どちらも何故か「為替ヘッジ有り」なんですよ。なぜ為替ヘッジを付けた!ヘッジコストは両国通貨の短期金利差及び通貨需要によって決まります。ではここで現在の日本円から見た対米ドル為替ヘッジコストを調べてみましょう。


 上記画像は日系企業の外貨建て社債へ為替ヘッジを掛けて運用する投資信託の月報からお借りしたのですが、その月報によれば米ドル円ヘッジコストは現在3.0%とあります。つまりこのパーセンテージを上回る利回りでなければ、ヘッジ付き米ドル建て債券へ投資する旨味が無くなってしまうのです。それではヘッジ付き東証上場ドル建て社債ETF2本の直近分配利回りを見てみましょう。

iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり)
 過去12ヶ月分配金利回り 3.1%
iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)
 過去12ヶ月分配金利回り 4.9%

 うーん、米ドル為替ヘッジコストが3.0%も発生する状況では、ちょっと美味しくないですよね。投資適格社債の予想利回りではヘッジコストで相殺されてしまいますし、ハイイールド社債の方もヘッジコストを引いた後の利回りでは、ちょっとなー・・・。


・内外株式部門「ETF/投信インデックス」


 そもそも論としてソーシャルレンディングへ流れてきた方は、株式クラスの値動きに疲れてしまった人が多いです。よって個別株やETF、インデックスファンドへの一括投資というのが精神的負担が大きいので選択肢には考えにくいですね。

 しかしながら少額での積立投資であれば精神的負担が小さく、多少の相場変動でもストレスを感じることは少ないでしょう。つみたてNISAを利用し、株式インデックスファンドもしくはそれを含むバランスファンドへ少しづつ資金移動していくのが現実的な選択肢でしょうか。

※参考記事 GPIFに学ぶ『資産形成』
      4資産均等バランスは無難な選択


 様々なアセットを検討してみましたが、これといった決め手になるようなものはなさそうです。無難な方法としては、良い選択肢を見つけられるまで超短期定期預金に退避させておくこと。またソーシャルレンディングへ投資しつつ、受け取った分配金を複利運用せず、つみたてNISAや確定拠出年金などへ移してゆくという方法が現実的ではないのでしょうか。というか私がそういう方法を選択しています。


・結論「好きにして」


次回更新 明日20時予定


【広告記事】ここから先はアフィリエイトリンクを含みます
楽天証券

 インデックスファンドを積立投資するなら楽天証券がお勧め!楽天カードをお持ちであれば楽天カードクレジット決済で1%のポイントがもらえます。管理人も楽天カード決済で積み立てています。


※楽ラップ、iDeCo、未成年口座、ジュニアNISA口座、法人口座は対象外となります。




  

   

2 件のコメント:

  1. 結論「好きにして」で爆笑してしまいました。

    損失出した時に恨まれるからオプション売りは気軽には誘えないんですけどお試しでやるなら銀オプションなんかは原資産価格が安いので丸代金を用意して挑めば火傷しにくいです。

    口座に150万円くらい入れて行使価格15ドルのプットを5か月満期位で1000オンス売れば350USD位のプレミアムが入金されます。これなら手数料10USDを引いてもお釣りが来るし、年あたりに引き直した利回りも5%位になるでしょう。

    150万円というのはほぼレバ1ですから安全運転ですし。

    返信削除
    返信
    1. Mike.Tさま

      コメントありがとうございます。

      1年くらい前だったら私もデリバティブ商品を活用した低リスクな運用方法を提示したと思います。両建てサヤ取りとか、同一資産ブルベアETF売玉両建てとか、VIX売りとか。ですがここ1年程の実体験として「自制する事こそが投資において一番難しい」という思いが有りましたので、自制出来なくなった時にリスクが青天井になるデリバティブ商品は取り上げませんでした。

      で、記事を書きつつ調べていくうちに「どの手法も一長一短」という結論に居たり、最後の「好きにして」になってしまいました。

      ちなみに偉そうなことを言ってる私は結局自制出来ず、ソシャレンから引き揚げた資金で個別株とTOPIX_ETFを買い漁るというアホな行動に出てしまいました(笑)。損益ラインは概ねTOPIX1630辺りです。(白目

      削除